【起業家の心得】起業家にとって良いメンターは、ベンチャーの成功に大きなカギを握ります。  #起業, #ベンチャー, #アントレプレナー, #経営, #mentor, #メンター

皆さんこんにちは。東京オリンピックも無事終了し、お盆休みも一息ついたところで、皆さんいかがお過ごしでしょうか。アメリカでもコロナ感染が相変わらず拡大している一方(また増えて、一日13万人の新規感染者数です)、ワクチン接種率が50%からなかなか進まず落ち着かない状況です。皆さんも健康には十分注意してお過ごしください。

さて、今日は起業家にとって重要なメンターについてお話をいたします。 YouTubeの動画はこちらです。

皆さんはメンターという言葉を聞いたことありますでしょうか? ベンチャーを起業された方、またアクセラレータープログラムなどのスタートアップ道場的なプログラムに参加されている方々には馴染みのある言葉かと思います。メンターは助言者というか、ビジネスの成功に向けて指導したり困難を乗り越えることについてアドバイスし、また励ます人です。

メンターという言葉は濫用というか過剰につかわれているように思います。例えば研究開発の専門家、財務の専門家、特許の専門家などで起業家にアドバイスする人たちを全てメンターと呼んでいる場合がありますが、厳密にはこの方々はエクスパート、または専門家アドバイザーと言うべき方々です。当然 これらのアドバイザーもベンチャーの成功にそれぞれの専門分野、言ってみれば「各論」の面から貢献します。

メンターは自分の過去のベンチャー経営の経験に基づいて、起業家の方々に会社の方向性、成功に向けての総合的な経営戦略や経営のコツ、いわゆる「総論」をアドバイスする人達です。ベンチャー経営の「総論」がきちんと理解できていないと「各論」のアドバイスをいろいろ受けても活用できませんね。メンターは、言ってみれば起業家にとってロールモデル兼経営者(の先輩)としての立場からアドバイスをする人たちです。

メンターからの助言を受ける起業家をメンティーと呼び、メンターが起業家にアドバイスをすることをメンタリングまたはメンターシップ、と呼ぶことが多いです。

メンタリングでは、ベンチャーの経営法を教えるだけでなく、ビジネスの変化をナビゲートしながらサポートを提供することによって、結果として起業家個人の成長を促進することもあります。

具体的には、メンターとして適切な人は以下の経験のどちらか、または両方の経験を持っている人と私は思います。

その1はベンチャーを起業し、経営した経験のある人

成功体験つまりエグジットの経験をもつことが理想ですが、ベンチャービジネスに失敗した場合でも貴重な経験を得ているので、それでもかまいません。ただし最低限、資金調達を成功させた経験がある人が重要です。また、ベンチャーの経営陣をリクルートし、マネージしたという経験も非常に重要です。そういう意味では大企業での経営の経歴はあまり役に立ちません。

その2はベンチャー投資の経験のある人

ベンチャーキャピタリストでもいいのですが、投資したベンチャーの社外取締役として経営に積極的に参画した経験のある人がメンターとして適切です。また、投資経験が長く、成功したベンチャー、および不成功だったベンチャーへの投資を両方を体験している人であることです。つまり、なぜベンチャーが成功したか、なぜ不成功だったかを身をもって体験していることが重要です。エンジェル投資家でももちろん構いません。ただし、ベンチャー投資をしているとか、したことがあるということだけではメンターとしては適切ではありません。自己資金を投資して、ベンチャーの役員としてでもいいですし、社外取締役としてでもいいですが、実際にベンチャーの経営参画し、成功または失敗を経験したという事実がとても重要です。

メンターはベンチャー経営の成功体験や失敗体験があるので、ビジネスの詳細が異なっている場合でも、起業家に適切な「総論」の面でアドバイスを与えることができます。また、その上で先ほど申し上げた「各論」エキスパートからどのような助言が必要なのかの判断や、適切な「各論」エキスパートを紹介したりすることができます。起業家にとっては無駄な寄り道をせずに経営を進める上で、メンターからの助言はとても貴重です。

起業家を対象としたアクセラレータープログラムなどを通じて、メンターが見つかることがありますし、またスタートアップのネットワーキングイベントなどでメンターが見つかることもあります。投資家がメンターになる場合もありますが、できるだけ利害関係がないつながりでメンターを見つけることができれば理想です。

今日はメンターについてのお話をしました。起業家の皆さんがメンターを見つける際のヒントとなれば幸いです。ではまた次回。

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