サンディエゴにはテクノロジーベンチャーを育てるいわゆるインキュベーターがいくつもあります。IT/IoT/Telecomベンチャー(包括的にハイテクと呼ぶことにします)を専門にしたところもあれば、ライフサイエンスベンチャー専門のところなどと産業領域別に分かれています。
EvoNexusは、サンディエゴのテレコム企業の事業者団体であるCommNexusのビジネスインキュベーター部門です。サンディエゴのダウンタウンとUC San Diego近郊のラホヤ地区、またオレンジ郡のアーバインにも施設があります。設立の経緯上、テレコム、ITのベンチャー企業が多いのですが、近年ではIoTの発展とともに、ワイヤレスヘルスのベンチャー企業も非常に増えてきています。
EvoNexusでは原則6ヶ月から1年半の期間、無償で共同オフィススペースを使用することができます。ラホヤ地区はライフサイエンス関連のベンチャーが多く、個室オフィスのケースも多くあります。毎年公募でベンチャー企業を評価し、採択の検討をします。近年では入居の希望が多く、競争率がかなり高いようです。また、EvoNexusには、これらのベンチャー企業を投資対象として評価する大手企業グループが協賛しています。こうした大手企業グループはStrategic Funding Partnersと呼ばれていて、現在はQualcomm、ViaSat、Cisco、Irvine Company、InterDigitalなどのハイテク企業が中心に参画しています。また、Market LinkといってVC(コーポレートVCも含む)やエンジェル投資家などとのネットワーキングイイベントも頻繁に開催しています。