日本では年末にはお歳暮の習慣がありますが、アメリカでも年末には親しい友人間で(時には会社の顧客に)でHoliday Giftをプレゼントすることがあります。日本のようにかしこまったものではなく、チョコレートの詰め合わせとか、ワインとチーズのセットとなどがポピュラーです。ですが、今日はSan Diego Business Journalというローカルの(まじめな)ビジネスニュース雑誌に2面続けて掲載の Holiday Gift の全面広告に驚いたので、いつもと違ったサムネイル写真にしてしまいました。
なんと、マリファナ商品の Holiday Gift 詰め合わせの広告です。
マリファナ(大麻)はカリフォルニア州では2018年に合法化されましたが、これほど大っぴらにビジネス雑誌の広告にまで出てくるとは思っていませんでした。合法化といっても、マリファナはスーパーで売っているようなものではなく、専門店でしか購入できません。専門店に入るときには身分証明書(年齢と居住地、本人確認)のチェックがあります。皆さんもアメリカ映画などでご存じなのはマリファナ煙草かと思います。合法化以降は、マリファナを配合した、チョコレート、クッキー、清涼飲料(レモネードなどにマリファナを配合)などの食品系の商品もあります。また、マリファナの成分ですが、精神活性作用のない(=摂取しても「ハイ」にならない)CBD(カンナビジオール)を配合した化粧品も多く出てきています。よくわからない化学物質が様々入っているコスメに比較して、マリファナ化粧品はOrganicなものだとまあ言えるでしょうか。使ったことのある女性から聞いた話では、お肌がとてもすべすべになるということでした。
医学的にはマリファナ摂取で「ハイ」にはなりますが、習慣性がないということで、コカインとかモルヒネとかとは異なり薬事規制が緩いようです。医療用のマリファナ(疼痛の軽減の目的)はずいぶん前から医師の処方があれば使用可能でした。
私は人生で一度もマリファナを使用・摂取したことはありませんので、念のため。ちなみにマリファナが合法化(医療用だけでなく、嗜好用としても)している州はカリフォルニア州を含めて、15州あります。まだまだ合法化が拡大しそうです。ただし、連邦レベルではいまだにマリファナは違法ドラッグです。合法であり違法である、なんかよくわからないですね。
(脚注)ヘンプ(麻)とマリファナ(大麻)の違いはCBDとTHCの含有量の違い (出典:https://www.cbdfx.jp/post/hemp-marijuana-difference)
ヘンプと大麻は、どちらも元は同じ「カンナビス・サティバ」というアサ科アサ属の植物です。THC (テトラヒドロカンナビノール) という成分が0.3%以下の品種が「ヘンプ」、そしてTHC含有量が0.3%以上の品種が「大麻」と呼ばれます。大麻は品種によってTHC含有量が30%以上になるものもあります。
もう一つ、ヘンプと大麻のわかりやすい特徴として、精神活性作用があるかないか、つまり「ハイになる」か「ハイにならない」の差があります。CBDには精神活性作用がなく、ハイになることはありませんが、THCには精神活性作用があるため「ハイ」になります。
CBDとTHC どちらも有用性が高い成分ですが、THCは日本では違法な成分であるため、THCを含有する製品は日本では使用することはできません。