【起業家の心得】あなたも今日からカリスマ経営者!

皆さんこんにちは、今日はカリスマの話をしましょう。(例によってYouTubeに動画をアップしています)

カリスマというと、日本ではその道の権威というか、技術のすごい人、プロ中のプロというような感じで使われていますね。確かカリスマ美容師という使われ方が最初で、技術のすごい人、名人というような形で使われはじめたと思います。ですが、英語でいう「カリスマ」というのはちょっと意味が違います。 英語で言うカリスマは、人を惹きつける魅力、求心力という意味を示す場合がほとんどです。カリスマ性という使われ方もありますが、リーダーシップを話すときによく出てくる単語です。

特に企業を率いるリーダーシップの話をするときに、社長にカリスマ性があるかどうかということが話題になります。アメリカでは人材の流動性が日本より高く、よりよい条件の仕事があると普通に転職をします。転職を仲介するヘッドハンターも、ポジションが上がれば上がるほど人材に積極的にアプローチしてきます。また、逆にヘッドハントされないような人材は使えない人だという評価になります。もちろん生活の安定のことを考えると、仕事が面白くて、また実力を認められてどんどん昇進させてくれるような企業に長年勤務するのが理想なのですが、 なかなかそういう企業ばかりではないですね。そこで、アメリカではどうしても転職して(またはヘッドハントされて)それとともに給料も地位も上がっていくというシステムになっています。

個人個人が自分のキャリア開発プランを常に考えて次の仕事を決めていきます。つまり勤務先とは永久就職ではなく、お互いに契約ベースで仕事をしているという感覚です。ただし、履歴書を見ると、仕事で成果を出していると書いてあっても、実は職を転々としている人も多く、本当に実績が出せているのか疑わしいことも多いです。履歴書の職歴(どの会社に勤務をしたか)は嘘ではないのでしょうが、実績や成果についてはかなり脚色している人が多いです。雇用する側も何か変だなと気づきますので、一つの職場に最低3年から5年勤めてきちんと自分の仕事の成果を出すという姿勢も重要です。

さて、本題のカリスマの話に戻しましょう。経営者はいつでも有能な人材が欲しいですね。特にベンチャー企業は少数精鋭で事業展開をしていくので、有能な人材を獲得することはとても重要です。そのためには、自分の会社を魅力的にしないといけません。

例えば、アップルに勤務したいと思う人が多い理由は、アップルの製品がおしゃれでクールであるということ、また、その会社で働くことを考えるとワクワクするということがありますね。それと同時に企業の顔である経営者がどんな人かということも重要になってきます。アップルの創業者でCEOのSteve Jobs氏はカリスマ経営者といわれていました。ビジョンや信念があって、ブレずにつきすすんでいく。その姿を見て、こういう人の下で働きたい、と思う人も多かったのではないでしょうか。英語ではあの人はカリスマがある、He has charisma、とかHe is charismatic.という言い方をします。日本ではあの人はカリスマ経営者だ、とかカリスマシェフだ、とか、なんだか修行をして到達する名人・達人レベルをカリスマというようですが、ちょっとニュアンスが違います。

Olivia Fox Cabaneというノンフィクションライターが書いたCharisma Myth、日本語訳のタイトルは「カリスマは誰でもなれる」という本があります。著者によるとリーダーシップにとって重要な要素であるカリスマには大きく分けて4つのスタイルがあるといっています。

1.Visionary カリスマ

明確なビジョンを持つカリスマ性、これはリーダーが先見的、独創的なビジョンを持って、その実現に向けて突き進む経営姿勢を見せているということです。先ほどのアップルの創業者CEOのSteve Jobs氏とかテスラのElon Musk氏とかが代表例ですね。彼らについていきたいと思わせるカリスマです。

2.Authority カリスマ

権威カリスマ、とでも言いましょうか、その道で有無を言わせない、誰もが認める権威をもつリーダーで、この人のもとで仕事をすると世の中を変えられるというパワーを感じます。代表的な例はマイクロソフトの創業者のビル・ゲイツです。

3.Focus カリスマ

集中力カリスマ、というカリスマ性です。リーダーがあなたのことに常に注意を払っている、つまりリーダーがあなたのことを気遣っていることが実感できる、リーダーが常にその場その場で物事に集中しているということを実感できるようなカリスマ性です。アメリカの前大統領のバラック・オバマさんのようなリーダーです。

4.Kindness カリスマ

Kindnessは親切・思いやり、という意味ですが、ありのままのあなたを温かく受け入れるカリスマ性です。これはどちらかというと宗教のリーダーに多いのですが、例えばダライ・ラマなどはこの典型です。仏様型のリーダーといってもいいかもしれません。

カリスマ性は以上の4つのタイプに原則分かれるのですが、実際にはいくつかの型を組み合わせたようなカリスマのスタイルになっていることが多いです。ただ、カリスマ性のあるリーダーに共通して言えることは、リーダーで権限があるからといって一方的に命令を下して、ついて来い、文句を言わずに言われたとおりに仕事をしろ、という態度は絶対に取らないということです。

カリスマは生まれつきの資質だという意見が多いのですが、そんなことはありません。リーダーシップと同じで、意識して誰でも身につけることができます。カリスマを身につけるうえで、大切な心構えは4つあります。

カリスマ経営者の心構え:その1

Presence、存在感、集中力です。会話をするときに、1対1でも1対グループでも相手に集中するということです。また、誰とも会話をしていないときにも、ボーっとしていないでその場に集中するということです(存在感がある)。

カリスマ経営者の心構え:その2

Powerの感覚、自信です。日本では子供の時から周りからもっと頑張れ、もっと努力、を言われることが多くて、大人になって社会で責任のある立場になっても自信がなくて、私がこんな地位についていいのだろうかと自己疑念がある人が多いです。過信することはもちろんいけませんが、自分の実力を正当に評価して、自信を持つことがカリスマの重要な要素です。自信感はオーラとして無意識ににじみ出ます。また、このPower と先ほど述べたPresenceは相乗作用でカリスマ性を特に強めます。

カリスマ経営者の心構え:その3

Optimism、楽観です。物事をいい加減に済ますのではなく、自分たちは状況をすべて良く分析してベストを尽くしているんだと、突破口が必ず開けてくるだろうという楽観です。リーダーが不安感を持っていると、それが周りに影響します。カリスマリーダーは、慎重ですが、十分に準備したうえで楽観して物事に対処します。

カリスマ経営者の心構え:その4

Warmth、こころの広さ、温かさです。包容力があって人を決めつけて批判しないということです。仕事ではミスが起こりますが、それで人格否定をしないということです。

カリスマ開発では以上のような4つの要素があるのですが、それぞれを頭の片隅に入れて生活していくと自然にカリスマが身についてきます。仕事だけでなく、友人関係、家族関係でもポジティブな結果が出てきます。なんだか人生指南みたいな話になってきましたが、一日のうちで多くの時間を費やしている「仕事」でチームをリードして全員がいかに気持ちよく行うか、ということは重要ですね。このカリスマの重要性は、ベンチャー企業の経営者だけでなく、大企業の社長はもとより部長、課長、チームリーダーにとっても同じです。部下が自然についてくる、チームとしていい結果を生み出す、また、ひいてはいい人材が集まってくるということにつながります。

皆さんもぜひ実践してみてください。では今日はこの辺で。

 

 

 

 

 

 

 

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